寝ボケ眼で日本三景をめでられる 贅沢な山小屋を早々に後にして釣り場へ向かう。
久しぶりの軽い二日酔いも漁港に着くまでには回復し さて今日はどんなサカナを狙おうかと考えると交感神経が勃興し始める。
風弱く、波おだやか。昨日の水潮が少しは回復していることを祈って出港。
やはり最初はアオリイカポイントへ急行する。
海の濁りは昨日より少しは回復しているものの、平常時と比べると話にならないほど。
昨シーズン「生涯初アオリ」をゲットしたポイントで 昨日と同様にエギを投げ続けるが無反応に終わった。
今日も、アオリイカはだめだなぁ・・。と、適当にあきらめる。[クーラー一杯、アオリイカを釣って帰る目論見]はここで水泡に帰したのであります。
【注】風来坊丸、げんごろう丸、うめ丸、ひとすぃ〜艇は しっかりアオリイカを釣っておられましたので念のため。
周りを見渡すと他の皆さんは続々と沖に出て行ったのか 姿が見えなくなっていた。
水深40m付近へ移動し五目狙いに転向。胴突き仕掛けに特効餌を引っかけて底付近に仕掛けを送り込む。
海底をコンコンと土突きながらボートを流す。100mほど流すが何の反応もない。
げんごろう丸さんからは「ヒイラギが入れ食いですよー」と、連絡を受け急行するも はやぶさ丸には釣れない。
退屈なので 雲を見上げながら口をあけていたら、突然シートから転げ落ちそうになるような引きが竿先から伝わってきた。
餌の具合を確認しよかな、と仕掛けを巻き上げようとすると 最近体験した記憶のない強烈なあたりがやってきたのである。
竿先が水中へおじぎする。さらに右へ左へ上へ下へ。獲物は力任せに水中を走り回る。1.5号のPEラインは”もうアキマヘン”と根を上げだす。
ドラグは滑り出し ラインは出てゆく。そうはさせじと竿をしゃくって力任せにリールを巻く。
右手は手探りの状態でタモをつかみに行く。片手で持つ竿は まるでオーケストラの指揮棒のごとく小刻みに海面をたたく。
仕掛けにクッションゴムを繋いでいたことを思い出すや、ドラグを一杯に締め上げて 満身の力を込め巻き上げる。
ようやく上がってきたのは「人生初ツバス」。めでたしめでたし。小物釣り師にとっては非常に珍しい獲物であった。
すぐ横のひとすぃ〜艇さんもほぼ同時に釣り上げておられた。よかったよかった。